理学療法室
理学療法室では主に、起立・歩行を行っています。
下肢を中心としたリハビリテーションを提供しており、車いすからベッド・トイレへの移乗訓練、立ち上がり訓練、歩行訓練を行っています。
また、エルゴメータやトレッドミルを使用し全身持久力の向上も目的にリハビリテーションを行っています。
移動能力の改善は、日常生活だけでなく、QOL(生活の質)にも非常に重要です。
患者様にもっとも寄り添える理学療法を提供します。
歩行訓練には、装具といわれる歩行補助のための道具を使用します。
写真は藤田保健衛生大学リハビリテーション部門・株式会社ティムス・東名ブレース 株式会社にて開発された、最新歩行装具である調整機能つき後方平板支柱型短下肢装具(APS-AFO: Adjustable Posterior Strut-AFO)です。装具によって、早期から安定して、長い距離、速く歩けるようになり、同時に運動麻痺の改善につながります。さらに、最近の取り組みとして、電気刺激の併用やミラー療法も積極的に取り入れています。
作業療法室
作業療法室では日常生活能力の改善を目的に、主に上肢訓練を施行しています。
また、高次脳機能障害などへの対応のため、認知機能への治療的介入も行っています。
作業療法では、園芸活動や調理訓練といった日常生活での活動につながる介入も行っています。
また、上肢運動麻痺のさらなる改善改善をめざし、装具療法と電気刺激を併用した
ハイブリッド装具療法も取り入れています。
もっと、上肢運動麻痺は改善する可能性を秘めています。
できることは、なんでもやりましょう。
筋電制御式電気刺激装置(PASシステム:OG-GKEN)
筋電制御式電気刺激装置の効果
本治療機器は通常の電気刺激によるリハビリテーションをさらに進化させました。
麻痺した筋肉でも、わずかに筋肉が活動する時に出現する筋活動電位というものが皮膚上から検出できます。この、筋活動電位を本治療機器は検出します。麻痺した筋肉では非常に筋活動電位が弱くなっていますので、本治療機器では、その筋活動電位の量に合わせて電気刺激を与え麻痺した筋肉を助けます。本治療機器を用いたリハビリテーションは麻痺の改善に非常に効果的です。
当院でも積極的に導入し、麻痺の改善を図ります。
実際の場面
麻痺筋に電極を貼付し、筋活動電位の検出と電気刺激を同時に行います。
運動麻痺の改善には、繰り返し運動を行うことが必要です。
電気刺激を毎日行いながら、リハビリテーションを行うことで麻痺の改善を目指します。
低周波治療器(OG-GIKEN)
低周波治療器の効果
低周波治療器は筋肉に低周波電流を流すことにより、筋肉の収縮運動を促します。
これによって筋肉が柔らかくなり、刺激周辺の血行が促進されます。
したがって、疼痛の改善が主たる効果です。
また、刺激に使用する電気刺激のパラメータを変えることによって、マッサージ効果や温熱効果を
高めることも可能です。
低周波治療器の実際
導子を疼痛のある筋肉に貼付します。そして、患者様が心地よいと感じる程度の電気刺激強度で10~15分
治療を行います。電気刺激では損傷部位など皮膚に怪我がある場合には適応になりにくいです。
しかし、非常に簡便な装置で広く普及しています。
当院では、患者様に合わせて電気刺激パラメータを変更するなど、最適な刺激を探ります。
超音波治療器(伊藤超短波)
超音波治療の効果
①温熱作用→組織(筋肉や靭帯など)への吸収過程で発生する熱により温熱効果をもたらします。
②マイクロマッサージ作用
→高速振動が組織(筋肉や靭帯など)に伝わり、1秒間に数百万回のマッサージ効果
(マイクロマッサージ効果)があります。
③キャビテーション作用
→振動が身体内の気泡に加えられる効果で、細胞の浸透性改善といった作用があります。
実際の場面
超音波使用時には、専用のジェルを導子に塗ります。このジェルを通じて身体内に振動刺激を
与えていきます。
主に、関節可動域の拡大や循環改善、疼痛の緩和、炎症治癒などの促進に使用します。
当院の治療機器は、温熱作用と非温熱作用の使い分けが可能で、導子も深達度の違う2種類あり
患者様個々に合わせて治療を提供することが可能です。
マイクロ波治療器
マイクロ波の効果
身体の奥まで血行を改善し、筋肉の緊張を取り除きます。また、痛みを発生させる物質も取り除くため、痛みを緩和します。
具体的には温熱作用、筋肉内の血流増加、筋肉の弛緩、鎮痛作用による神経過敏緩和、交感神経の緊張緩和があるとされています。
実際の場面
各関節に10~15分程度照射します。照射位置は疼痛部位に行うのが一般的です。
ただし、人工関節などの金属が身体内に留置されている場合には、やけどの危険があります。
人工関節などの手術を受けた経験のある方は、お申しつけ下さい。
自動間欠牽引装置
牽引療法の効果
頚椎や腰椎を引き伸ばすことにより、椎間板や椎間関節にかかる圧を低下させて痛みを緩和します。軟部組織の血行改善や筋緊張の緩和などの作用もあります。
牽引療法の実際
頸椎、腰椎は別に治療を行います。
本治療機器は、治療姿勢は仰向けで行います。
写真のように、治療機器に座り、治療開始とともに治療機器が後方へ傾き、牽引療法を行います。
脊椎の炎症性疾患や症状が重度の場合には、治療適応にならないことがあります。
超音波骨折治療器
超音波骨折治療の特徴
低出力パルス超音波の音圧効果により、骨折部位の骨の形成を促進し、骨癒合期間を約40%短縮できます。
実際の場面
超音波使用時には、専用のジェルを導子に塗ります。このジェルを通じて身体内に振動刺激を与えていきます。当院の治療機器は、2チャンネル対応式の機器のため、同時に2つの患部の治療が可能です。また、導子は大きさの違う2種類があるので、患者様の個々に合わせて治療を提供することが可能です。